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2024年12月23日 更新
子宮頸がん予防(HPV)ワクチンについて
子宮頸がんは、若い世代の女性のがんの中で多くを占めるがんです。子宮頸がんの原因となるHPVの感染を防ぐワクチンを公費で接種できます。HPVは、女性の多くが”一生に一度は感染する”といわれるウイルスです。感染してもほとんどの人はウイルスが自然に消えますが、一部の人でがんになってしまうことがあります。HPVの感染を防ぐことで、将来の子宮頸がんを予防できると期待されています。

HPVワクチンの積極的な接種勧奨の再開について

 HPVワクチンについては、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛がHPVワクチン接種後に特異的に見られたことから、平成25年6月の厚生労働省通知により、同副反応の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、積極的な接種勧奨が差し控えられていました。
 その後、最新の知見を踏まえ、HPVワクチンの安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたことから、令和3年11月の厚生労働省通知により、積極的な接種勧奨が再開されました。
 接種の対象は小学校6年~高校1年相当の女性キャッチアップ接種※対象者です。

積極的勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方を対象に実施する予防接種を『キャッチアップ接種』といいます。
 誕生日が1997年4月2日~2008年4月1日の女性で、過去にHPVワクチンを合計3回接種していない方が対象となります。

高校1年生相当とキャッチアップ接種の対象の方へ

● HPVワクチンは合計3回の接種が必要です。
● 規定回数の接種を完了するまで標準的に約6か月かかるので、接種を希望される方は、計画的に接種してください。
 ただし、4価及び9価ワクチンについては最短4か月で接種を完了する方法があります。
● 公費による接種期間は令和7年3月31日まででしたが、令和7年4月1日以降も、誕生日が1997年4月2日~2009年4月1日の女性で、過去にHPVワクチンを合計3回接種しておらず、令和4年4月1日から令和7年3月31日までに少なくとも1回以上接種している方は、令和8年3月31日までキャッチアップ接種の対象とする経過措置(下段参考)が設けられます。
  (全額自己負担の場合、9価ワクチンを3回接種すると10万円程度の費用がかかります。)

🔷注意事項
 接種を希望される方はリーフレットを必ずお読みいただき、ワクチンの有効性リスクを十分理解したうえで接種してください。

【厚生労働省】ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種を逃した方へ~キャッチアップ接種のご案内~(外部リンク)
【厚生労働省】HPVワクチンについて知ってください(リーフレット)

経過措置について

 令和6年度の夏以降の需要の大幅な増加に伴う限定出荷の状況等を踏まえ、キャッチアップ接種の対象者であり令和4年4月1日から令和7年3月31日までに1回以上接種している方については、期間終了後も令和8年3月31日まで公費で3回の接種を完了できるよう、経過措置として期限が延長されました。
 また、令和7年3月31日に定期接種の対象から外れることになる誕生日が2008年4月2日~2009年4月1日の女性についても経過措置の対象となります。

HPVワクチンの有効性とリスク

 現在日本において公費で受けられるHPVワクチンは、防ぐことができるHPVの種類(型)によって、2価ワクチン(サーバリックス®)、4価ワクチン(ガーダシル®)、9価ワクチン(シルガード®9)の3種類あります。
 一定の間隔をあけて、同じワクチンを合計2回または3回接種します。接種するワクチンや年齢によって、接種のタイミングや回数が異なります。どのワクチンを接種するかは、接種する医療機関に相談してください。

<HPVワクチンの有効性>
 2価ワクチンおよび4価ワクチンは、子宮頸がんをおこしやすい種類(型)であるHPV16型と18型の感染を防ぐことができます。そのことにより、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます※1。
 9価ワクチンは、HPV16型と18型に加え、ほかの5種類※2のHPVの感染も防ぐため、子宮頸がんの原因の80~90%を防ぎます※3。
 また、公費で受けられるHPVワクチンの接種により、感染予防効果を示す抗体は少なくとも12年維持される可能性があることが、これまでの研究でわかっています※4。

※1・3 HPV16型と18型が子宮頸がんの原因の50~70%を占め(※1)、
     HPV31型、33型、45型、52型、58型まで含めると、子宮頸がんの原因の80~90%を占めます(※3)。
     また、子宮頸がんそのものの予防効果については引き続き評価が行われている状況ですが、これまでの2価ワクチン
     および4価ワクチンでの知見を踏まえると、子宮頸がんに対する発症予防効果が期待できます(※3)。
※2 HPV31型、33型、45型、52型、58型
※4 ワクチンの誕生(2006年)以降、期待される効果について研究が続けられています。

<HPVワクチンのリスク>
 HPVワクチン接種後には、接種部位の痛みや腫れ、赤みなどが起こることがあります。また、まれに重い症状(重いアレルギー症状、神経系の症状)※5が起こることがあります。
 因果関係があるかどうかわからないものや、接種後短期間で回復した症状をふくめて、HPVワクチン接種後に生じた症状として報告があったのは、接種1万人あたり、2価ワクチンまたは4価ワクチンでは約9人、9価ワクチンでは約3人です※6。

※5 重いアレルギー症状:呼吸困難やじんましん等(アナフィラキシー)、神経系の症状:手足の力が入りにくい
   (ギラン・バレー症候群)、頭痛・嘔吐・意識低下(急性散在性脳脊髄炎(ADEM))等
※6 HPVワクチン接種後に生じた症状として報告があった数(副反応疑い報告制度における報告数)は、企業からの報告では
   販売開始から、医療機関からの報告では平成22年11月26日から、令和5年6月末時点までの報告の合計。出荷数量より
   推計した接種者数(2価ワクチンおよび4価ワクチンは413万人、9価ワクチンは32.9万人)を分母として1万人
   あたりの頻度を算出。

                                         出典:厚生労働省作成リーフレット

実施医療機関

医療機関 住所 電話番号
岡部医院 吉田島2819番地 0465-82-5569
おくやま小児科 みなみ1丁目22-3 0465-85-1717
樹こどもクリニック 吉田島4320-2 0465-85-1112
松元医院 吉田島408番地 0465-82-0845
そのほか、足柄上医師会及び小田原医師会所属の予防接種実施医療機関

HPVワクチン接種の注意事項

● 筋肉注射という方法で接種しますが、針を刺した直後から、強い痛みやしびれを感じた場合はすぐに医師にお伝えください。
● 痛みや緊張等によって接種直後に一時的に失神や立ちくらみ等が生じることがあります。
 接種後30分程度は安静にしてください。
● 接種を受けた日は、はげしい運動は控えましょう。
● 接種後に体調の変化が現れたら、まずは接種を行った医療機関などの医師にご相談ください。
  HPVワクチン接種後に生じた症状の診療を行う協力医療機関をお住まいの都道府県ごとに設置しています。
  協力医療機関の受診は、接種を行った医師またはかかりつけの医師にご相談ください。
● HPVワクチンは、合計2回または3回接種しますが、接種した際に気になる症状が現れた場合は、
  それ以降の接種をやめることができます。

予防接種健康被害救済制度について

定期予防接種によって健康被害が生じ、医療機関での治療が必要になったり、障害が残ったりした場合には、予防接種法に基づく救済制度があります。詳しくは【開成町】予防接種健康被害救済制度についてをご確認ください。

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